戦艦提督~死んでも守りたかった鎮守府~
今は閉鎖してしまったが、昔ここ横須賀に鎮守府があった
子供「ねえお母さん」
母「なぁに?」
子供「あの赤煉瓦で出来た建物何?」
母「あぁ、あの建物は昔鎮守府だったのよ」
子供「ちんじゅ~ふ~?何?それ?」
母「鎮守府って言うのはね?軍の基地みたいな物よ」
子供「じゃあ昔あそこに戦艦とかていはくしてたの?」
母「うーん…あの鎮守府には艦娘って女の子達がいたのよ」
子供「かんむす~?」
母「そう…艦娘、まだ世界が深海棲艦と呼ばれる敵と戦っていた時代の兵器の一つで…」
??「すいません、元横須賀鎮守府所属、金剛型戦艦四番艦の霧島さんですね?」
霧島(母)「っ!貴方は?」
長谷川「これは失礼しました、僕は海底調査隊の隊長をしてます、長谷川圭一と言います。」
霧島「それで?海底調査隊さんが私に何か…」
長谷川「北緯35度46分東経142度4分、水深2000m付近」
霧島「?」
長谷川「戦艦横須賀を見つけました。」
霧島「!?」
子供「?お母さーん、よこすかって何?」
霧島「長谷川さん…本当に横須賀は見つかったんですか?」
長谷川「はい…間違いありません」
霧島「でもどうしてそれを私に来たんですか?」
長谷川「……………」
霧島「私じゃなくても秘書艦の金剛お姉さまや候補だった時雨ちゃんがいたはずよ」
長谷川「あの鎮守府にいた艦娘はほとんど消息不明です」
霧島「……………」
長谷川「現在あの鎮守府に所属していた消息のわかる元艦娘を探しました」
霧島「」
長谷川「その結果消息のわかる元艦娘が数人いましたが、その数人の中で霧島さんだけがあの時を居合わせた艦娘だったんです」
霧島「それはつまり?」
長谷川「僕は横須賀の事が知りたい、霧島さん…あいたいですか?提督に」
霧島「もちろん…!」
長谷川「ついてきてください」
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霧島「ここは…横須賀鎮守府?」
長谷川「はい、きちんと許可を取ったので」
霧島「(ここは変わらないわね…)」
長谷川「ご自由に周られて結構ですよ?」
霧島「いえ…良いの、あの頃を思い出すから」
長谷川「そうですね…じゃあそろそろ出発します?」
霧島「えぇ」
“海底探査船シーダイバー”
全長240m
横幅31m
長谷川「ここからは船での移動です」
霧島「随分大きな船ね」
長谷川「深海6500を20隻積めるようになっているらしいです…移動まで時間が掛かるのでお話を聞いても?」
霧島「はい」
15年…
もう15年になるんですね
あの日
私たちは提督を止める事が出来なかった
あんなに悲しそうな目をしていて
提督が提督じゃないみたいでどこか怖くて
寂しそうで
あんなにハリつめてて
苦しそうだったのに
気づいてあげる事が出来なかった
そのせいで提督は…横須賀は沈む事になった
霧島「かなり長くなりますよ?」
長谷川「構いません」
では話しましょう
あの鎮守府での事を
- 最終更新:2016-01-23 02:09:46